火とぼし山

[童話]火とぼし山


火とぼし山 12


第二章 再会 2 


西山に、ぽっと小さな火がともりました。
次郎と約束していなければ、みのがしてしまい
そうな小さな火でした。
「あっ、次郎さんだ。約束通り火をたいてくれ
たのね。次郎さん、ありがとう」
きよは、遠くにみえる小さな火を目印にして、
諏訪湖のまわりを歩いて行きました。
しかし、歩いても、歩いても、なかなか次郎の
所へたどりつけません。


小さな火をみてから、一時間後。
やっと、次郎の所へたどりつきました。
家を出てから、どのくらいの時間がたっている
のでしょうか。
「次郎さん。会いたかったわ」
きよは、次郎にかけよりました。


         つづく