守屋山に黄金色の花が咲いた

[童話]守屋山に黄金色の花が咲いた


守屋山に黄金色の花が咲いた 3


「わしは守屋山に住んでいる明神じゃ。おまえ
はなんて心のやさしい少女なのじゃ。おまえが
毎日ここへお参りにきていることは、よーく知っ
ているぞ。もう千回もここにきたのじゃな。いろ
いろつらいだろうが、これからも兄にやさしくし
ておやり。兄はそのうちきっとよくなるだろう」


少女は明神さまにいわれたように、今まで以上
に兄にやさしく接しました。
しかし心を病んでいる兄には、少女のやさしい
気持など少しも通じませんでした。
それどころか、兄はいらいらして大声をだしたり、
理由もなく少女にあたりました。
そうかとおもうと、急にふさぎこみ、何日も部屋か
らでてこない日もありました。

  
        つづく





「守屋山に黄金色の花が咲いた」は、みほようこ
の初めての童話集「風の神様からのおくりもの」
に収録されています。


https://mihoyouko.web.fc2.com/douwasyuu1.html


童話集「風の神様からのおくりもの」の価格は、
現在1430円です。