愛犬りゅう「ばいばい、またね」

[童話]愛犬りゅう「ばいばい、またね」


「あっ、あーちゃんが追いかけてくる!!」 2


「りゅう、ちょっと待っていてね。今ガスの火をとめて
くるから・・・。逃げてはだめよ!!」
あーちゃんは楓の枝にひもをひっかけて、台所へも
どっていった。
ぼくは良い子で待っていた。
ところが、あーちゃんはなかなか帰ってこない。
「あーちゃんは何をしているのだろう?」


ぼくは逃げるつもりはなかった。
ハプニングがおきたのだ。
ぐっとひもを強くひっぱったら、ひもが枝からぬけて
しまったのだ。
「どうしよう・・・」
「ちょっと、一人で外へ行ってみようかな?」
「いや、ちゃんと待っていないと、あーちゃんにしか
られる」

              つづく