愛犬りゅう「ばいばい、またね」

[童話]愛犬りゅう「ばいばい、またね」


「あっ、落ちちゃった・・・」 2


最初の日は、家のまわりを一度だけ歩いた。
次の日は、一日に二度。
その次は三度と、だんだんに歩く距離を長くしてい
った。
「りゅう、今日は遠くまでつれていってあげるよ」
二週間位たった時、あーちゃんがいった。


「わーい、うれしいな。どこまでつれていってくれる
のかな?」
ぼくはとびあがってよろこんだ。
「さあ、出発だよ」
ぼくはあーちゃんの後について、とことこと歩いた。
初めて車の通る道へでた。
「ごぉー・ごー」
大きくて四角なものが、すごい音をたてて走っていく。


              つづく