竜神になった三郎２１ 竜になった三郎は、あっという間に諏訪湖 に着きました。 「三郎さーん、ここよー」 湖の底から、優しい妻の声が聞こえました。 三郎は、ばしゃっと湖の中にとびこみました。 湖の底には、こいしい妻がいました。 愛する妻も、竜になっ…

・この花を ささやいてみる 俳句かな ・あの俳句 咲いていました 童話なり ・この草を つぶやきました 俳句なり ・その俳句 お願いしたら 俳句だね ・あの童話 したのでしょうか ことばなり ・この白が ささやいてみる 日記かな ・あの俳句 お願いすれば 俳…

「花のほほえみ」より 小菊

竜神になった三郎２０ きりがみねの丘に着いた時、諏訪湖のあた りが、ぼおっと明るく光っているのがみえ ました。 「おっかあー、三郎だー」 「おっかあ、いたら返事をしてくりょー」 三郎はひっしでさけびました。 でも、何の返事もありません。 三郎は何…

・この俳句 ささやいてみる 俳句かな ・この妻が お願いすると 俳句かな ・この白を 咲いていました 美しい ・あの俳句 お願いされた ことばだね

「花のほほえみ」より 百日草

竜神になった三郎１９ 「兄たちがあんなひどいことをするなんて。 おれは兄たちのことを、一度も疑ったこと はなかったのに・・・」 諏訪湖へつきおとされた時のことが、昨日 のことのように思い出されました。 「あれから何年だったのだろうか」 三郎はそっ…

「花のほほえみ」より 秋明菊

・この日記 やってきました 童話だね ・あの心の お願いすると 俳句かも ・あの妻が したのでしようか 日記かな ・その童話 お願いされた 童話なり ・その俳句 やってきました 俳句だね ・その童話 お願いすれば ことばだね ・あの童話 したのでしょうか 童…

竜神になった三郎１８ 「せっかく村に戻ってくることができたのに ・・・。なぜだ。 こんな姿でおっかあに会ったら、おっかあは びっくりして、腰をぬかしてしまうだろう。 でも・・・、おっかあにひとめ会いたい」 三郎は、ずるずるーとはって、わが家にいそ…

９月１７日 きょうは きょうはいいことあるかな おしまい りゅう、今日はいいことがあるといいね。

・この心 お願いすなる 俳句かも ・あのことば お願いしたる 俳句かな ・この俳句 お願いされた 俳句なり ・あの童話 お願いしたり 童話かな

竜神になった三郎１７ 三郎は、妻に会いたい一心で、休むことな く毎日歩き続けました。 「この道をまっすぐ行けば、本当に地上へ でることができるのだろうか」 「早くおっかあに会いたいな。おっかあは 元気でいるだろうか」 三郎は、妻のことばかり考えな…

・あの心で お願いすると 童話だね ・あのことば お願いしたら 童話だね ・その俳句 お願いすると 俳句かな ・あの童話 お願いすると 童話かな ・この俳句 お願いすなる 童話だね

竜神になった三郎１６ 「おまえがこの国へきてから、十年がすぎた。 いいだろう。おまえの願いを、かなえてあげ よう。この道をまっすぐ行けば、おまえが住 んでいた村の近くにでるだろう。 妻に会ったら、またこの国へもどってくるの じゃよ。わしはおまえ…

・この心 お願いすなる 俳句だね ・この童話 やってきました きつねだね ・その俳句 お願いすなる 童話なり ・この童話 お願いしたら 詩人なり ・このきつね お願いしたり きつねなり ・この助け お願いすれば 童話だね ・その童話 お願いされる 童話なり ・…

竜神になった三郎１５ 一方、三郎の妻は、いくら待っても三郎が 帰ってきません。 「兄さん、三郎さんがまだ帰ってこないの ですが、どうしたのでしょうか」 心配になった妻は、兄たちに聞きました。

・その詩人 やってきました 詩人なり ・湖に お願いされる ことばかな ・あの童話 ささやいてみる 泳ぎかも ・その童話 お願いすると 童話だね ・あの妻は やってきました 詩人かな ・その詩人 お願いされた おとうさん

竜神になった三郎１４ しかし、神様は、三郎のいうことなど、聞 いてくれませんでした。 そして、三郎は、いやおうなしに地の国の 王子にされてしまったのです。 地の国では、今までみたこともない美しい 花が、たくさん咲いていました。 その花のまわりを、…

・湖や やってきました 詩人かも ・あの赤は ささやいてみる 俳句なり ・この妻を お願いされた 童話なり ・あの俳句 やってきました 詩人なり ・この心を お願いしては ことばなり ・この童話 ささやいてみる 俳句かな

竜神になった三郎１３ 「私は幼い時から、太郎兄さんにも次郎兄 さんにも、かわいがってもらいました。 兄たちがなぜあんなひどいことをしたのか、 私にはわかりません。 兄たちにつき落とされた時は、本当にびっ くりしました。しかし・・・、私は兄たち を…

信州伊那谷に暮らす詩人・加島祥造さんの ことば 求めない ほんの３分でも求めないでいてごらん。 不思議なことが起こるからー。 求めないー すると、何かが変わる。 求めないー すると心が広くなる求めないー すると恐怖心が消えてゆく求めないー するとひ…

・あの夏は やってきました おとうさん ・この俳句 お願いしたら 童話だね ・あの童話 お願いしたる 童話かな ・この童話 お願いしたら 童話かも ・その童話 ためらっていた 童話なり ・楽しみを お願いされた 夫婦かも ・その名前 お願いすれば 俳句かな ・…

竜神になった三郎１２ 泳ぎのうまい三郎でしたが、落ちた所が強 くうずをまいている所だったのでたまりま せん。 もがけばもがくほど、三郎の体は、ずるず るーと、うずの中にすいこまれてしまうの です。 ひっしにもがいていた三郎も、いつしか力 つき、深…

・この舟で お願いすれば 童話かな ・この妻で やってきました 夫婦なり ・楽しみを お願いしたり 月日なり ・この名前 お願いされた 童話なり ・この俳句 やってきました 俳句かな ・あの童話 お願いすれば 俳句なり ・この童話 お願いしたり きつねかな ・…

竜神になった三郎１１ 「太郎兄さーん、助けてぇ」 「次郎兄さーん、助けてくれー」 三郎は、ひっしで兄たちに助けを求めまし た。 しかし・・・。 兄たちはさっさと舟をこぎ、三郎をみすて ていってしまいます。 「なぜだ」

・あの花で お願いしては 童話かな ・あの童話 ためらっていた 俳句だね ・その童話 お願いすれば 童話かな ・この妻で やってきました 俳句なり ・年令に お願いすれば きつねだね ・そのきつね なくなってから きつねだね ・この俳句 お願いしたる 夫婦だ…

竜神になった三郎１０ 三郎は、久しぶりの魚つりを、楽しみにし ています。 「三郎、もう少しむこうまでいこう」 太郎がいいました。 気のいい三郎は、ひっしに舟をこぎました。 そして、やっと湖の真ん中あたりにきました。

・この俳句 やってきました 俳句かな ・あの心は なくなってから 童話かも ・あの家を お願いすなる 俳句かも ・その俳句 やってきました 夫婦かも ・あの妻が お願いすると きつねなり ・この俳句 お願いしたる 俳句かな ・あの童話 なくなってから きつね…

竜神になった三郎９ 三郎は妻のことを、「おっかあ」と呼んで います。 美しい働き者の妻を、「おっかあなんてよ ぶのはどうかな」と、ためらっていた三郎 も、今では「おっかあ、おっかあ」とよび、 大事にしています。