2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴59 かなはポケットの中から、鈴を とりだしました。 その鈴をみた先生は、なつかし い気がしました。 「桃の形の鈴、どこでみたのだ ろうか」 しかし、どこでみたのか、先生 には思い出せませんでした。 「私はどこかでこの鈴をみたこ とがある…

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴58 先生は、こげらのことをいろいろ 教えてくれました。 こげらはこつこつと木の枝をつつ いています。 先生はかなの横に腰をおろし、い っしょに空をみあげました。 空には白い雲がぽっかりうかんで います。 かなは先生と話していると、心の …

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴57 「ギィーギィー」 ボートをこいでいるようなきみょ うな音が、どこからか聞こえてき ました。 「何の音だろう?」 かなは音のする方をみました。 小さな鳥が、桃の枝にとまってい ました。 「初めてみる鳥だけれど、なんと いう鳥だろうか」 …

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴56 先生は、春休みに三浦半島へ旅 行に行きました。 油壷を訪れた時、とてもなつか しい気がしました。 「初めてきた場所なのに、なぜ なつかしい気がするのだろう」 先生はふしぎに思いました。 「かなはなんて清らかな目をし ているのだろう。…

露草

「花のほほえみ」より 露草

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴55 「どこで会ったのだろうか?」 でも、どこであったのか、先生 には思い出せませんでした。 「前世って、本当にあるのだろ うか?」 「もし前世があるとすれば、私 とかなは、どんな間柄だったの だろう。 ぜんぜん知らない人だったのだ ろう…

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴54 ー ふしぎなリュック ー かなは四年生になりました。 かなの学校へ、古杉先生が転校 してきました。 小柄な色の白い先生でした。 先生はかなのクラスの担任にな りました。 先生は、いつも背中に、灰色の リュックをしょっています。 そのリ…

ひめひおうぎずいせん

「花のほほえみ」より ひめひおうぎずいせん

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴53 次の朝、かなが目をさますと、 おかあさんは朝ごはんのしたく をしていました。 「かあちゃん、おきてだいじょ うぶ?」 「かな、だいじょうぶだよ。 かなに耳かざりをつけてもらっ たら、なんだか元気になったみ たい」 おかあさんはうれし…

べにしじみ

「花のほほえみ」より べにしじみ

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴52 かなは、散歩の途中で、お月さま から星の耳かざりをもらったこと を話しました。 おかあさんは乳にがんができて、 この間手術をしたばかりです。 おかあさんは乳を切ってしまった ので、手が上にあがりません。 ふっくらしていたおかあさん…

ばら園のばら

「花のほほえみ」より ばら

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴51 空をみあげると、お月さまがにっ こり笑っていました。 「あっ!」 かなが大声でさけんだ時、お月さ まの耳についていた星が、するす るとおりてきました。 そして、かなの耳に、ぴたっとつ きました。 「なんてすてきな耳かざりだろう。 う…

りゅうの俳句

・ このかざり 心配すなる 童話なり ・ あの鈴が 話したれば 桜だね ・ あのかざり 心配すれば 紫苑かな ・ 先生に していたのだよ 二つかも ・ あの耳が 心配したら かざりなり

ひめひおうぎずいせん

「花のほほえみ」より ひめひおうぎずいせん

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴50 かなは心配になりました。 「あっ、たいへん!」 かなが大声でさけんだ時、お月 さまの耳のあたりに、金星がぴ たっとつきました。 「わぁー、お月さまの耳かざり みたい。すてきだわ。 私もあんな耳かざりがほしいなぁ」 すると、どこからか…

ききょう

「花のほほえみ」より ききょう

ふしぎな鈴

ふしぎな鈴49 どのくらいの時間がすぎたので しょうか。 気がつくと、あたりはうす暗く なっていました。 うす暗くなった道を、かなとり ゅうは、家にいそぎました。 長い坂道をのぼり、平らな道に でた時、空にはもうお月さまが でていました。 今日のお…