2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

きあげはの羽化の瞬間

「花のほほえみ」より きあげはの羽化

福寿草になった少女

福寿草になった少女1 http://d.hatena.ne.jp/dowakan/20070206#p1 「福寿草になった少女」より 十年が過ぎました。 福の命日に、二人は守屋山に登り ました。 「福が生きていたら、今年は十八ね。 すてきな娘になっただろうに・・・」 二人は福のことを思い…

りゅうの俳句1297

・この三つ葉 意識されたる おなごかも ・伝説や もどらないまま おなごなり ・現代や ひったくりました ひったくり ・この山で 意識されたし 童話だね ・あのおなご 意識するのは おなごかも

平成の歌33

たそがれて尚厳しき暑さのほてり残る 入り来る風の生あたたかし 幾度も鍵をたしかめ床に入る ことにも馴れて老いひとり住む 緑増し稲田の水面せばまりて ウリカワの白花風のまに見ゆ 残暑の中咲く松葉ボタンの花閉ざす 時も日毎に早くなり来ぬ

君子蘭

「花のほほえみ」より 君子蘭

黄金色のまゆ玉

黄金色のまゆ玉21 「明神よ、いつまで奥さんとはな れてくらすつもりじゃ。 一日も早く奥さんと仲なおりした まえ」 どこからか声が聞こえてきました。 「そうじゃのぅ。一日も早く妻に 戻ってきてもらわなくてはのぅ」 明神さまは、心の中でそっとつぶ や…

りゅうの俳句1296

・その黄金 約束された 二つかな ・あのふきは 発行したり 風の神 ・あの鈴で お話すなる 童話だね ・あの胡麻の 新築される 物語 ・この家を 意識したれば 物語

平成の歌32

白テッセン白花マンテマ咲くあたり 夕光ながく花明りする 隣り町へゆくがごとくに十日間の 海外出張を汝は告げきぬ 医師の告ぐる検査結果に安らぎて 夕餉の食欲俄かに進む 医師の身で五十才で逝きし兄を恋ふ 胃の再検査の知らせを受けて

黄金色のまゆ玉

黄金色のまゆ玉20 もともと、人がうらやむほど仲の いい夫婦。 明神さまは奥さんと離れているの がつらく、夜になると、毎晩奥さ んに会いにいきました。 バリバリッ。 みしっ。 ぱりっ。 みしっ。 「今夜も寒いのぅ」 そういいながら、明神さまは、今 夜…

平成の歌31

在りし日に夫の植ゑたる花大根に 紋白蝶のもつれつつ舞ふ 埃立つ迄に乾きし門先に 土竜もたげし黒土匂ふ 透視板に医師の貼るわが胃の写真 恐れを持ちて覗見をする ヒムロ誌に吾と同じく亡き夫と 詠める歌多しなべて寂しも

りゅうの俳句1295

・あのこども ならなかったら 黄金かも ・あの顔の 約束すると 向こうだね ・日だまりに いうではないか 感じかな ・あの心が 約束したる 黄金なり ・このまゆを ならなかったら こどもなり

福寿草

「花のほほえみ」より 福寿草 俳人の飯田龍太さんのことば 福寿草は、「日溜まりに寄り合った カナリヤの雛の感じ」。 (天声人語より抜粋)

黄金色のまゆ玉

黄金色のまゆ玉19 「まゆ玉のことはともかくとして、 私は寒いのが大嫌い。 今までずっとがまんしていたけれ ど、ここは日が沈むのも早いし、と ても寒い。 こんな寒い所には、これ以上住め ないわ。 私は、湖の向こう側の日がよくあ たる場所へいって暮ら…

りゅうの俳句1294

・あの童話 約束すれば こどもだね ・あのまゆの かしてあげるさ こどもかも ・このこども いうではないか こどもだね ・あの花で がまんされたし 黄金かも ・そのこども 聞いてくれるか 黄金なり

平成の歌30

亡き夫を心に下り立てば 在りし日植ゑし春蘭の咲く 左千夫先生の小説の舞台となりしお蛇ケ池 雨に煙りてただに静もる 母ここに座りゐましと心しむ 故里に来て姉と並ぶ縁に ちぎり絵に励みし今日は掃除機の 塵に目にたつ色とりどりの和紙

黄金色のまゆ玉

黄金色のまゆ玉18 「友だちのこどもが、元気になる までだよ」 「もし、そのこどもの病気がよく ならなかったら、どうなるの?」 「もちろん、病気がなおるまで、 まゆ玉をかしてあげるさ」 「そんな・・・。 じゃあ、私との約束は、どうなるの。 私、長い…

りゅうの俳句1293

・あの友が お願いしたり 黄金かも ・あの短歌 してもらえると 童話なり ・あの鐘は ならなかったら 終なり ・友だちや してもらえると こどもなり ・あの黄金 ならなかったら 童話かも

平成の歌29

柿むきを終へて安きか友の家の 窓は今宵早くも暗し 知至先生のみ庭に立ちて寂しき花と 詠まれし黄梅に向ひ偲びぬ 雨のまま啓蟄の今日昏れゆきて 六時の鐘の鈍く響きぬ わが庭の春の初花アネモネの 赤きを切りて夫に供へむ

黄金色のまゆ玉

黄金色のまゆ玉17 それから、しばらくして、明神さま は二つ目の黄金色のまゆ玉を授 かりました。 でも、明神さまの心は、複雑でした。 「次のまゆ玉を授かったら、まゆ 玉をかしてあげる」と奥さんと約 束をしていたし、友だちにもまゆ 玉をかしてあげる…

りゅうの俳句1292

・このまゆの はてなされたし 短歌かも ・その師走 約束すなる ことばなり ・楽しみを ならなかったら 黄金なり ・この黄金 してもらえると 童話なり ・この花は ならなかったら 画像かな

平成の歌28

一月の半ばと言ふにアサツキの 淡き緑にこぞり萌えきぬ チューリップ水仙貝母萌え立ちし庭に この年初の草とりをする 総会の今田人形の三番曳 息合ふ仕草鈴の音やさし 常日頃さほど思はぬ孤独感 点らぬ家に入るとき兆ざす

黄金色のまゆ玉

黄金色のまゆ玉16 「そのまゆ玉を、ゆずってくれと いっているわけではない。 こどもの病気がなおるまで、かし てほしいとお願いしているのだ。 な、頼む。このとおりだ」 友だちは、何度も何度も頭をさげ、 明神さまにお願いしました。 明神さまは困って…

りゅうの俳句1291

・このまゆを かしてあげるさ こどもだね ・あの歌で 約束すると 黄金だね ・あの季節 して待っていた 二つなり ・あの庭は 約束したら 仕草だね ・あの木が 約束すると 小振りかも

平成の歌27

師走の庭に早も萌え来しヒヤシンス 忽ち埋めて雪の降りつぐ 伸び立ちし碗豆に深々土寄せて 今年終の畑仕事終る 長く生きて仕合わせのみにあらざりしと 九十才の媼しみじみと言ふ 心なき人の言葉を聞き流す 術も身につく年重ね来て

春の花の写真

今、「はてなフォトライフ」 にのせてある写真を、季節ごとに 整理しています。 「春の花」の写真を、どうぞ。 ページの下まで行ったら、「次」 を押してください。 続けて写真をみることができます。 画像を押すと、画像が大きくなり ます。 「花のほほえみ…

黄金色のまゆ玉

黄金色のまゆ玉15 友だちには、こどもが一人います。 そのこどもが、重い病気にかかり、 今にもしにそうでした。 「明神や、おまえに頼みたいこと がある。聞いてくれるか」 「頼みたいことって、なんじゃ」 「明神よ、わしのこどもを助けて ほしい。 おま…

りゅうの俳句1290

・そのこども 聞いてくれるか こどもかも ・友だちを いうではないか 童話かも ・このまゆは はてなするのは 季節なり ・あのわしは 聞いてくれるか 庵かな ・この早で 放送すると 言葉かな

平成の歌26

秋となる光の中に松葉ボタン 小振りとなりし花の咲きつぐ 正岡子規名付けしといふ「無塵庵」 茅ぶき屋根より雫し止まず 光り苔も見えざりし光前寺の 雨濡れ散る紅葉ばを拾ふ 台風に根こそぎ倒れし柿の木の 色づきし実の夕日に照らふ

黄金色のまゆ玉

黄金色のまゆ玉14 「ああ、いいよ。 今度まゆ玉を授かったら、おまえ にそのまゆ玉をかしてあげよう」 明神さまは、奥さんと約束しました。 「あなた、約束を破ってはだめよ」 「わかった。わかった」 明神さまは、いいいました。 「でも・・・あのかたは…

りゅうの俳句1289

・あのまゆが お願いしては 黄金だね ・あのまゆの いうではないか 童話かな ・あのこども 聞いてくれるか ヒヤシンス ・あの童話 お願いしたり 童話なり ・このまゆが 紅葉したる 聞き流す